📱

Get Our Mobile App

Take your business learning on the go!

Download on the App StoreGet it on Google Play

【米国株】ASMLホールディング:2025年1-3月期の受注高が再び下向きに【決算レポート】(今中 能夫)【楽天証券 トウシル】

トウシル [楽天証券]13:42

Transcription

いつも大変お世話になっております。楽天証券でチーフアナリストをしております今中と申します。今回は決算レポートといたしまして、ASMLホールディング、この会社の2025年12月期の決算についてお話ししたいと思います。受注が再び下向きになってまいりました。決算の数字を確認してみたいと思いますが、実はですね、期の第一期ですね、25年12月期、業績は好調でした。これは溜まっていた受注からの研修が進んだわけです。要するにASMLの場合ですね、非常に単価の高いかつ動かし方の難しいEUV装置を中心とした露光装置がビジネスになってるわけです。ASMLホールディング、世界最大の露光装置のメーカーでありまして、EUV露光装置についてはシェアが100%であります。EUV露光装置は、1桁台のシリコンウェハーを作るには必ず必要でありますが、このシェアが100%。そしてその1世代前のARF液浸露光装置、これもですね、シリコンウェハー、それから程度の高い成熟ウェハーに必ず使われるわけなんですが、これも非常に高い単価を持ってるわけです。で、こういったですね、装置というのは、お客さんの工場に向けて出荷した後、検証を行います。お客さんの方で実際に動くかどうか、これを時間をかけて検証するということになります。ARF露光装置の場合も技術的には確立されておりますんで、検証に大きな手間がかかるわけでもないと思いますが、EUV露光装置の場合ですね、どうかこれを数ヶ月間かけて検証する作業がありますんで、どうしても検証でありまして、ある特定の工場に固まる傾向があります。で、この検証がおそらく第1四半期は進んだという風に考えておいてよろしいかなと思います。で、第2四半期もその傾向が続くのではないかなという風に思われるわけです。

で、この売上高ですね、これから会社の開示資料の中にですね、EUV装置以下の値置の売上比率、それから販売台数が書いてるわけですが、そこからですね、EUV装置、ARF装置等々の売上高と単価を計算してみたものがこの数字であります。EUV露光装置が今回大幅に伸びました。1年前に比べるとかなり大幅な伸びになっております。で、気をつけていただきたいのがこの平均単価がずっと上がってるということです。で、これはですね、今中心になっているロー、低ですね、このタイプのEUV露光装置もスペックが上がっております。最新型が出てスペックが上がって、その結果は単価が上昇しております。それからですね、まだ過去数台しか出荷されておりませんけれども、High-NAのEUV露光装置も既に出ております。これは単価が一段と高くなるわけです。で、High-NAが本格的に使われるのが1.6nmです。2nmでもまだそこまで本格的には使われないんですが、その次の1.6nmから本格的に使われます。で、1.6nmはいつになるかと言いますと、TSMCの場合で2nmが2025年、今年ですね、今年の後半から量産開始です。量産開始というのはこの世界で言いますと工場へのウェハー投入開始ということになります。で、1.6nmをN16という風にTSMCでは言っております。Nというのはナノメートルということになりますが、2nmはN2になります。Nはナノということです。いよいよ下もですね、ナノの世界に入ってきたということになるんですが、このN16、1.6nmの量産開始になるのが2026年後半ということになりますんで、既にですね、そのハイスペックのHigh-NA露光装置、EUV露光装置、それから今まで出荷されているHigh-NAですね、これに加えて今年なのか来年なのか、High-NAがもう少し出荷される可能性はあるだろうとは思います。ま、ただこれはどの程度出荷されるのかまだ不明なんですけれども、この平均単価はですね、これからも傾向的には高くなっていくだろうと思います。ま、それに従って露光装置全体の売上金額も大きくなって、粗利率でもですね、基本的には良くなっていくという風に考えていいだろうとは思います。ただ、四半期ベースでは売上がどうしても少なくなってきます。どうしても単価が高くて、それから販売台数がですね、他の露光装置に比べてどうしても少ないということになりますんで、それがどうしても出てくるということになるのかなと思います。

で、その1世代前のARF液浸露光装置なんですが、こちらの場合はですね、1年前に比べて売上高は増えましたが、前期の第4四半期に比べては販売台数が減ったということです。単価は安定しております。特にですね、中国向けにある程度レベルの高い製造をする時にですね、このARF液浸露光装置を使うわけですんで、非常にポピュラーな露光装置ということになります。問題はですね、受注でありまして、前期の第4四半期、10~12月期に受注が1回大きく回復いたしました。新規受注、この新規受注のピークがですね、2023年12月期の第4四半期になったわけなんですが、こっから順次して直近の大底が2024年12月の第3四半期であったわけです。で、こっから結構第4四半期に回復いたしました。ところがまた再び第1四半期に低下するという事になったわけです。で、このうちですね、EUVはどうなってるかというと、大底からは結構、回復はしてきたんですけども、また再び低水準な受注になってしまったということです。EUV露光装置以外のARF液浸露光装置等々の他の世代の露光装置についてはですね、ま、ある程度の受注の水準にはあるんですが、勢いよく伸びるような感じでもないということです。えっとですね、この受注の低迷を見てみますと、率直なところ、半導体製造投資株に対する積極的な投資はもうちょっと手控えればいいんではないかなという風に思います。この半導体設備投資にはですね、今プラス面はもはやはっきり言って生成AI向けしかありません。で、今年後半に2nmの量産が始まります。で、2nmの、本格投資は実はもう24年に済まされております。24年はそれを残りを投資して2nmの増強があるとするとそれは26年になります。で、26年になりますと、26年後半にN16、1.6nmの量産スタートということになりますんで、うまくいけば26年の設備投資は再び増えるということになろうかと思います。ただ問題があってですね、この2nmの初期需要はスマートフォン向けとパソコン向けということになるわけです。つまりはiPhoneとMacPCあるいはiPadですね。要するにApple向けが初期需要の多くを占めるだろうと。最近ではAppleに続いて2nmを導入するメーカーがついてくるということになろうかと思います。以前はある程度時間が経ってからAppleについて再センターの半導体チップをですね、導入するメーカーが出てきたんですが、最近ではその時間が縮まってはきているんですけども、初期段階はどうしてもですね、スマートフォンやパソコンというような基本的には成熟商品になってしまうということです。これがAI半導体まで拡大するには1世代ないし2世代待たないといけません。それはなぜかと言うと、産業用、企業用というのは歩留まりが良くなって値段もある程度下がってきて、かつ生産技術が拡大して大量生産ができるようにならないとなかなか使えないものです。こうした再先端の製造技術はですね、初期段階はどうしても個人向け、消費者向けということになります。ただ、ま、先ほどですね、アドバンテストでもディスコでも申し上げた通り、生成AI向けの設備投資がこれからもずっと伸び続けるかというと、それはなかなか無理のある考え方でありまして、26年には減速あるいは減少になるんではないかというのが今の私の考え方であります。このAI半導体の設備投資は全体の設備投資に比べますとそう大きくはないんですけども、やはり1番今伸びてる分野でありますんで、そこがですね、不安になってくるということになりますと、これは半導体製造装置株全体に対して慎重な見方をして置いた方がいいんではないかなという風に考えております。ましてですね、このASMLの受注高、こういう形で再び減ってきてるということになりますと、やはり積極的に買う時期ではないんではないかなという風に考えております。

ちなみにですね、この新規の受注高が四半期ベースで開示されるのは今年までという事になるようでありまして、来年12月からは年に1回、期末だけですね、年度ベースの受注高が開示されるだけになるようですんで、率直に申しますと、ASMLの業績の動きが実際のところどうなのか、これが詳細に分かるのは今年までということになるんじゃないかなと思います。で、期末の受注残高を見ますとですね、これあの12月までは会社が説明会の中で言ってたんですが、この3月末についてはですね、私が受注高と売上高、それから12月末の受注残高から計算してみたものなんですけども、減ってきてるということです。この辺りもですね、あまり見通しとしていいものではないという風に考えております。ということでですね、25年12月期、26年12月期の楽天証券の業績予想、若干下方修正したいと思います。やはりですね、受注残高の消化によって業績が、ま、今んところ成り立ってしまっていると、新規受注がどうもあまり活発な状態ではないということになってまいりますとですね、なかなか大きな業績の伸びを今期待するのは難しいんではないかなという風に思います。で、一方でEUV露光装置、あのロジック向けではなくて今ですね、HBM向けですね、これが活発になってはおります。ただロジックに比べてHBMというのは、あの、High-NAも若干メモリメーカーからですね、メモリメーカー今HBMやってるのは3者ですが、この3者からHigh-NAについては8台程度の模様であります。まあ、おそらく1台ずつということになろうかなと思いますが、やはりEUV装置を使っても基本的には老エネアということになろうかと思いますし、ロジックに比べてですね、最終的にそう大きな露光装置をどんどん導入するというわけでも多分ないだろうと思いますんで、当面ですね、受注が活発にならない限り、この業績予想が再び活発になると業績が活発に動いていくということにはなかなかならないんではないかなというのが今の私の見方です。ま、その中でPERを測ってみますと、20倍台、今期25年12月期で言いますと、これ4月25日の終わり値で計算いたしますと、ナスダックベースで28.8倍ということです。日経で計算しても約25倍ということなんで、決して割安というわけではない。むしろやはり割高になるのかなという風に感じております。ま、従来からですね、ASMLのPER水準は高いです。これはやはりEUV露光装置の独占企業であるというここにプレミアムがついてるという風に考えてよろしいかなと思うんですが、やはり業績の伸びが今一つ高くないということでありますんで、ちょっとその割高感がやはり株価面については気になるところではないかなという風に思っております。ま、あの、来期の私の見方ですね、あの、一応2桁増収増益にはなろうかなとは思うんですが、前回の予想に比べますと下方修正ということにいたしました。ということで、今後6ヶ月から12ヶ月間のASMLの目標株価を800ドルを維持したいと思います。え、ということで短期的にはですね、あくまで短期で一時的な戻りが期待できるそういう可能性もあるかとと思いますが、中長期での見通しというのは乏しいという風に考えた方がいいんではないかなと思うわけです。ま、次はですね、何か半導体の設備投資が大きく盛り上がるようなブレイクスルーがあればなんですが、今のところそれもなかなか見えてないというのがネガティブなポイントであるということだろうと思います。え、今回はASMLホールディングの2025年12月期第1期の決算についてお話いたしました。この動画、ご評価いただけるようでしたらいいね、それから登録をお願いできると幸いです。ご清聴ありがとうございました。