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あなたが眠っている間にお金が入ってくる仕組みを持っているだろうか?もしその答えが脳なら、あなたは死ぬまで働き続けることになるだろう。これは脅しではない。資本主義社会における残酷なルールだ。
多くの人は汗水垂らして働くことだけが尊いと教えられてきた。学校でも家庭でも、労働こそが美徳だとすり込まれてきた。だが現実は違う。労働だけで得られる富には限界がある。なぜなら、あなたの時間は1日24時間しかないからだ。
どんなに優秀な人間でも、どんなに頑丈な肉体を持っていても、24時間以上働くことはできない。そして人間は必ず老いる。病気にもなる。怪我もする。労働力という資産は、時間と共に確実に価値が下がっていく運命にあるのだ。
しかし資本には限界がない。資本は眠らない。資本は疲れない。資本は24時間365日、文句も言わずに働き続け、あなたに富を運び続けることができる。
私が世界一の投資家になれたのは、私が誰よりも懸命に働いたからではない。私が寝ている間も、コカコーラやアメリカン・エクスプレスといった優秀な企業たちが、地球の裏側で私のために必死で働いてくれたからだ。
今日私はあなたに、労働者から資本家へと生まれ変わるための最も強力な武器について話そう。それは配当金だ。
多くの投資家は株価の値上がりばかりを追いかける。今日買って明日高く売ることしか考えていない。チャートの動きに一喜一憂し、ニュースに振り回され、精神をすり減らしている。だが、それは投資ではない。それは狩猟だ。エモノが取れればいいが、取れなければ飢え死ぬ。
私が好むのは狩猟ではない。農業だ。一度種を巻けば、毎年確実に実りを届けてくれる金のなる木を育てることだ。
配当金とは、企業が生み出した利益の一部を、株主であるあなたに現金として分配する仕組みのことだ。これは単なるお小遣いではない。あなたがそのビジネスのオーナーであるという紛れもない証拠だ。想像して欲しい。あなたが朝起きてコーヒーを飲んでいる間に、世界中の誰かがコカコーラを飲み、誰かがクレジットカードを使い、誰かが保険に加入する。その度にチャリンという音がして、あなたの口座に数万円が入ってくる。
あなたが何もしなくても、世界経済が動くたびにあなたの財布にお金が流れ込んでくる。これが不労所得だ。
私が保有するコカコーラ株は、毎年何億ドルもの配当金を私にもたらしてくれる。私がオフィスで新聞を読んでいようが、ハンバーガーを食べていようが、ベッドでいびきをかいていようが、その金は確実に振り込まれる。これこそが真の自由だ。
しかし多くの人は、この配当金の力を軽視している。相当利回り3%なんて退屈だと言って、一攫千金を狙える怪しい仮想通貨や赤字のハイテク株に飛びつく。彼らは理解していない。3%の配当が複利という魔法と組み合わさった時、どれほどの爆発力を生むかを。そして何より、配当金には株価の変動というストレスがないことを理解していない。
株価はミスター・マーケットの気分次第で、毎日乱高下する。昨日は100ドルだったものが、今日は50ドルになることもある。暴落すれば半分になることもある。その度に投資家は恐怖に震え、狼狽売りをしてしまう。
だが配当金は違う。優良企業は株価が下がっても配当を出し続ける。いや、むしろ増やし続けることさえある。だから暴落相場でも配当投資家はパニックにならない。株価は下がったが、来月の入金額は変わらない。むしろ配当を再投資して安く株を買い増せるチャンスだと笑っていられるのだ。この心の余裕こそが、投資を長く続けるための秘訣であり、最終的に大きな富を築くための土台となる。
私が初めて株を買ったのは11歳の時だ。それから80年以上、私はこの配当マシーンを買い集め、育ててきた。その結果が今の資産だ。あなたが50代なら、まだ遅くはない。今からでも自分だけの配当マシーンを作り始めることができる。年金だけでは心細い老後も、定期的に振り込まれる配当金があれば景色は一変するだろう。それは単なる金ではない。あなたの尊厳を守る盾となり、人生を楽しむための翼となる。
では具体的にどのような企業を選べば、この夢のようなシステムを手に入れられるのか。ただ配当利回りが高いだけの企業を買えばいいのか?答えは脳だ。世の中には見せかけの高配当で投資家を釣る罠銘柄がたくさんある。業績が悪化しているのに無理をして配当を出している企業や、将来性のない自動車産業の企業だ。これらに投資すれば、配当はいずれ減額され、株価も暴落し、あなたは二重の苦しみを味わうことになる。
私たちが探すべきなのは、ただの高配当株ではない。増配株だ。何十年にもわたって嵐の日も晴れの日も配当を増やし続けてきた実績のある企業だ。これこそが私が愛してやまない、無限の配当マシーンの正体だ。
例えばコカコーラは60年以上連続で配当を増やしている。ジョンソン・エンド・ジョンソンもそうだ。これらの企業は、製品の値上げ力があり、圧倒的なブランド力を持ち、不況でも利益を出し続けることができる深い堀を持っている。だからこそ株主に還元し続けることができるのだ。
あなたがそのような企業の株を持っていれば、あなたの受け取り額は、あなたが何もしなくてもインフレに合わせて勝手に増えていく。これ以上のインフレ対策があるだろうか。多くの人はインフレを恐れるが、増配株を持つ投資家にとってインフレは敵ではない。むしろ企業の売上を押し上げ、配当を増やす追い風になるのだ。
あなたがスーパーマーケットに行って、コーラの値段が上がっているのを見たら、普通の人はため息をつくだろう。だがコカコーラの株主は微笑むのだ。なぜなら、その値上げがやがて自分の配当として返ってくることを知っているからだ。これが資本家の視点だ。あなたは消費者の側から資本家の側へと移動しなければならない。
人生の後半戦において、この視点の転換はあなたの資産を守るための決定的な要因となる。若い頃は労働力という人的資本を使って稼ぐことができた。しかし年を取れば、人的資本は枯渇する。その代わりに金融資本、つまりお金にお金を稼がせる仕組みを持たなければならない。それがなければ、あなたは年金という頼りない命綱にしがみついて生きることになる。これはあまりにもリスクが高い。
私はあなたに、自分でコントロールできる確実な収入源を持って欲しいのだ。それが配当金だ。配当金は嘘をつかない。企業の決算書をごまかすことはできても、現金を株主に支払うという行為をごまかすことはできないからだ。支払われたという事実は、その企業が本物の利益を生み出しているという何よりの証明だ。だから私は配当を重視する。配当は真実の言葉なのだ。
さて、もう少し深い話をしよう。配当再投資、いわゆるドリッピングの威力についてだ。これはアインシュタインが人類最大の発明と呼んだ複利の力を最大限に活用する方法だ。受け取った配当金を使わずに、そのまま同じ株を買い増すことに使うのだ。するとどうなるか?翌年は元々の株価からの配当に加えて、配当で買った株価からの配当も入ってくる。雪だるまが坂を転がり落ちるように、あなたの資産は加速度的に増えていく。最初は小さな雪玉かもしれない。だが時間をかければ、それは巨大な塊となってあなたに富をもたらす。この最初のサイクルを回し続けることこそが、資産形成の王道だ。
50代から始めても、20年という時間があればその効果は測り知れない。多くの人は目先の利益を求めて頻繁に売買を繰り返すが、それは自分で自分の雪だるまを壊しているようなものだ。一度転がし始めたら、決して止めてはいけない。邪魔をしてはいけない。ただ静かに見守り、雪だるまが大きくなるのを楽しむのだ。
退屈かもしれない。スリルはないかもしれない。だが投資にスリルを求めてはいけない。スリルが欲しければカジノに行けばいい。投資とは退屈なものだ。そしてその退屈さに耐えられたものだけが、本当の果実を手に入れることができる。
隣の人が暗号資産で一晩で大儲けしたという話を聞くかもしれない。最新のAI株が急騰しているのを見るかもしれない。だが嫉妬してはいけない。焦ってはいけない。彼らはリスクという名の爆弾を抱えて走っているだけだ。あなたはゆっくりと、しかし確実に、一歩ずつ進めばいい。うさぎと亀の話を思い出してほしい。最後に勝つのは常に亀だ。
株式市場という長いレースにおいて、速さは重要ではない。重要なのは止まらないことだ。配当金という燃料があれば、あなたは止まらずに走り続けることができる。暴落が来ても、配当が入ってくる限り、あなたは市場にい続けることができる。市場から退場しないこと。これこそが投資で勝つための唯一の条件だ。
多くの人は暴落の恐怖に耐えられず、そこで株を売って市場から去っていく。彼らは二度と戻ってこない。だが配当という安全装置を持っているあなたは違う。暴落時こそ配当利回りが高くなり、より多くの株を安く買える絶好の機会だと知っているからだ。この逆転の発想を持てるかどうかが、富裕層と貧困層を分ける分水嶺となる。
私が長年保有している企業の中には、買った時の株価よりも毎年受け取る配当額の方が多くなっているものさえある。元本はとうの昔に回収し、あとは無限に金を産み出す永久機関となっているのだ。これこそが株式投資の到達点だ。あなたにもこの景色を見て欲しい。株価の変動というノイズの向こう側にある、本質的な価値の成長を見て欲しい。
そのためには、今日から行動を変える必要がある。消費のための支出を減らし、その分を未来の配当マシーンの購入に当てるのだ。新しい車を買う代わりに高配当株を買う。豪華な食事をする代わりに増配株を買う。その小さな選択の積み重ねが、10年後、20年後に決定的な差となって現れる。あなたは今日、未来の自由を買っているのだ。その意識を持つだけで、日々の景色は変わって見えるはずだ。
消費は単なる出費ではなく、未来の配当を捨てている行為だと気づくだろう。逆に倹約して投資に回すことは、未来の自分への仕送りだと感じるようになるだろう。投資とは、現在の自分から未来の自分へのプレゼントなのだ。そのプレゼントが大きければ大きいほど、未来のあなたは感謝するだろう。そしてその感謝こそが、人生の後半戦を豊かに生きるための原動力となる。
さて、ここからはさらに具体的な話をしよう。どのような基準で配当マシンを選ぶべきか、という話だ。多くの人は利回りの高さだけに目を奪われるが、それは危険な罠だ。例えば、利回りが10%を超えているような銘柄は、大抵の場合何らかの致命的な問題を抱えている。株価が暴落した結果として利回りが上がっているだけかもしれないし、あるいは次の決算で減配が発表される直前かもしれない。高すぎる利回りは、市場からの警告信号だと思った方がいい。
私たちが探すべきなのは、持続可能な配当を出している企業だ。そのための指標として配当性向というものがある。これは企業の利益のうち、どれくらいを配当金として支払っているかを示す割合だ。もし配当性向が100%を超えていたら、その企業は稼いだ利益以上に配当を出していることになる。これは借金をして配当を出しているようなもので、長くは続かない。いずれ減配される運命にある。
理想的な配当性向は、業種にもよるがおよそ40%から60%程度だ。これなら企業は将来の成長のために投資をする余力を残しつつ、株主にもしっかりと還元することができる。無理をしていないからこそ、不況になっても配当を維持できるのだ。
またフリーキャッシュフローという指標も重要だ。これは企業が自由に使える現金のことで、配当金の源泉となるものだ。利益が出ていても、設備投資にお金がかかりすぎて手元に現金が残らない企業は、配当を出し続けることが難しい。逆に、一度設備を作ってしまえば、あとはメンテナンスだけで済むようなビジネスは、純粋なキャッシュフローを生み出し、それを配当として還元しやすい。コカコーラやタバコ産業などがその典型だ。彼らは工場を立てる必要はあるが、一度立ててしまえば、あとは砂糖水や葉っぱを詰めて売るだけで莫大な現金が入ってくる。この現金の流れこそが、配当マシーンのエンジンなのだ。エンジンが止まらない限り、配当は支払われ続ける。だからこそ私たちはキャッシュフローの豊富な企業を選ぶべきなのだ。
そしてもう一つ忘れてはならないのが、ビジネスのシンプルさだ。私は自分が理解できないビジネスには投資しない。ITやバイオベンチャーは一見華やかに見えるが、その技術が10年後も通用するかどうかは誰にも分からない。技術の変化が激しい業界では、今日の勝者が明日の敗者になることが頻繁に起こる。そんな不安定な土台の上に、あなたの老後資金を載せてはいけない。
私が好むのは、変化の少ない退屈なビジネスだ。ケチャップ、紙剃り、家具、保険。これらは10年後もおそらく50年後も、人々が変わらず使い続けているだろう。インターネットが普及しようが、AIが進化しようが、人は髭を剃り、ケチャップを使い、椅子に座る。この変わらない需要こそが、配当の源泉なのだ。変化を嫌いなさい。不変を愛しなさい。それが長期的に安定したリターンを得るための秘訣だ。
ここで私の失敗談も話しておこう。私はかつて繊維会社だったバークシャー・ハサウェイを買収した。当時の繊維産業は斜陽産業で、海外からの安い輸入品に押されて利益が出なくなっていた。しかし株価が安かったので、私は割安だと判断して買ったのだ。だがそれは間違いだった。どんなに経営努力をしても、構造的に儲からないビジネスはどうにもならない。私は配当どころか、会社を存続させるために資金を注ぎ込み続けなければならなかった。それは金のなる木ではなく、金を食う虫だった。
私はそこから学んだ。素晴らしいビジネスをそこそこの価格で買う方が、そこそこのビジネスを素晴らしい価格で買うよりも優れていると。安物買いの銭失いになってはいけない。質の高い企業を選びなさい。たとえ株価が少し高くても、長期的にはその質の高さがあなたを救ってくれる。質の高い企業とは、高い利益率を維持し、借金が少なく、経営陣が株主のことを大切に考えている企業だ。これらの条件を満たす企業はそう多くはない。だが探せば必ず見つかる。そして一度見つけたら、決して手放してはいけない。永久に持ち続けるのだ。売却益を狙うのではなく、保有し続けることで得られる果実、つまり配当を享受し続けるのだ。税金もかからない。手数料もかからない。ただ持っているだけで、あなたの資産は増え続ける。これが究極の不労所得だ。
多くの人は株価が上がると利益を確定したくてうずうずする。逆に下がると損切りしたくてパニックになる。だが配当投資家は違う。株価など気にしない。気にするのは、その企業が健全に稼ぎ続け、配当を出し続けているかどうかだけだ。もしその前提が崩れていないなら、売る理由はどこにもない。株価画面を見る時間を減らし、その分家族との時間を楽しんだ方がいい。投資は人生を豊かにするための手段であって、人生そのものではないのだから。
さらにインフレーションの時代における配当株の強さについて語ろう。現金を持っていることはリスクだと言ったが、債券もまたインフレには弱い。債券の利息は固定されているため、物価が上がると実質的な価値が下がってしまうからだ。しかし株式、特に価格決定力を持つ優良企業の株式は違う。インフレになれば、企業は消費者の高等分を製品価格に転嫁する。つまり値上げをする。値上げをしても消費者はその商品を買わなければならない。コカコーラや洗剤、薬などは値段が上がったからと言って買えなくなることが難しい必需品だからだ。その結果、企業の売上と利益はインフレと共に増加する。そして利益が増えれば、配当も増える。つまり増配株を持っているだけで、あなたの資産と収入はインフレから守られるのだ。これは債券や預金にはできない芸当だ。
50代以降の資産運用において、インフレ対策は避けて通れない課題だ。年金はインフレにスライドするとはいえ、完全にカバーできるとは限らない。だからこそ、自分でインフレに負けない資産を持つ必要がある。それが増配株ポートフォリオだ。これはあなた専用のインフレ連動型指数年金となる。政府や会社に頼るのではなく、自分の力で自分の生活を守る。その自立心こそが、不安のない老後を迎えるための鍵となる。
最後に分散投資の重要性についても触れておこう。いくら優良企業だと言っても、一社だけに全財産をかけるのはリスクが高すぎる。不祥事や事故、経営破綻など、良きせぬ事態で企業が傾く可能性はゼロではないからだ。だからこそ、複数のセクター、複数の企業に分散して投資をする必要がある。例えば、消費財、ヘルスケア、エネルギー、金融、通信といった異なる分野の代表的な企業をそれぞれ数銘柄ずつ保有するのだ。そうすれば、ある業界が不調でも他の業界がカバーしてくれる。ポートフォリオ全体としての安定性が高まり、配当収入も安定する。
私は集中投資を好むが、それは私が企業を詳細に分析できるからだ。多くの個人投資家にとっては、適度な分散投資の方が安全で懸命だ。あるいは、個別の株を選ぶのが難しいなら、高配当株を集めたETFを利用するのも良い手だ。ETFなら1本買うだけで数十社から数百社に分散投資ができる。手数料も安い。プロが銘柄を入れ替えてくれるので手間もかからない。バンガード社のVYMやVIGといったETFは経費率も低く、長期保有に適している。これらを活用すれば、誰でも簡単に配当マシンを作ることができる。
重要なのは仕組みを作ることだ。感情に左右されず、自動的に富が増えていく仕組みを持つことだ。一度その仕組みを作ってしまえば、あとは時間が解決してくれる。あなたはただ人生を楽しむことに集中すればいい。それが投資の本来の目的だ。お金のために働く人生から卒業し、お金があなたのために働く人生へとシフトする。そのための切符が配当株投資なのだ。この切符を手に入れるのに遅すぎるということはない。今日が一番若い日だ。今すぐ種を巻き始めよう。そして数年後、数十年後に、たわわに実った果実を味わうのだ。その時あなたは、今日の自分に感謝することだろう。
最後に、投資家として最も重要であり、かつ最も習得が難しい技術について話そう。それは「待つ」技術だ。配当投資というのは極めて退屈なものだ。毎日株価をチェックして一喜一憂するデイトレードのようなスリルは一切ない。種を巻き、水をやり、あとはひたすら木が育つのを待つ。それだけの作業だ。しかし多くの人はこの退屈さに耐えられない。何か行動を起こしたくてたまらなくなるのだ。隣の芝生は常に青く見える。友人がハイテク株で儲けたという話を聞けば、自分の持っている地味な高配当株が急に色褪せて見えてしまう。そして衝動的に売却し、よく知りもしない流行りの株に飛びついてしまう。これが敗北への第一歩だ。
覚えておいて欲しい。株式会社市場は、短期的な人間から忍耐強い人間へと、お金を移動させる装置なのだ。あなたが退屈だと感じているその時間は、実は資産が複利の力で増殖している最も重要な時間なのだ。植物が夜の間に静かに成長するように、あなたの資産もあなたが退屈している間に育っている。余計な手をしてはいけない。土を掘り返して種の状態を確認してはいけない。ただ信じて待つのだ。
私が保有期間について聞かれた時、「永遠」と答えるのはそういう意味だ。素晴らしい企業を見つけたら、売る理由などない。死ぬまで持ち続け、死んだ後も子供や孫に残せばいい。それが本当の資産だ。多くの人は出口戦略を気にするが、最高の出口戦略とは「出口を必要としないこと」だ。売却して現金化する必要がない状態。つまり、配当金だけで生活費の全てを賄える状態を目指すべきなのだ。元本を切り崩す恐怖に怯える必要はない。元本はそのままに、そこから生み出される果実だけを食べて生きていく。これこそが資本主義社会における貴族の生き方だ。そしてこの生き方は、50代のあなたにも十分に手の届くところにある。
では、市場が暴落し、世の中が悲観論で追い尽くされた時、どうやって心を落ち着かせればいいのか。その秘訣を教えよう。それは株価を見ないことだ。代わりに企業の業績を見るのだ。あなたが保有しているコカコーラは、今日も世界中で何億本も売れているか?ジョンソン・エンド・ジョンソンは、今日も人々の健康を支えているか?もし答えがイエスなら、株価が半分になろうが関係ない。むしろ喜ぶべきだ。なぜなら、あなたが受け取る配当金を使って、より多くの株を安く買い増せるからだ。
暴落は配当投資家にとってはバーゲンセールでしかない。マーケットで牛肉が半額になっていたら、あなたは恐怖を感じるだろうか?違う。喜んで買いだめするはずだ。株式市場もそれと同じだ。株価の下落は、あなたの資産を増やすための絶好のチャンスなのだ。このマインドセットを持つことができれば、あなたは無敵になれる。地上のノイズに振り回されることなく、我が道を行くことができる。
私がオマハという田舎町に住み続けている理由の1つもそこにある。ウォール街の幻想から離れ、静かな環境で企業の価値だけを見つめる。それが正しい判断を下すための最良の方法なのだ。あなたもニュースを見る時間を減らし、その分読書をしたり、家族と過ごしたりする時間を増やした方がいい。情報は多すぎると毒になる。本当に重要な情報は、企業の決算書の中にしかない。
さて、ここからは少し視点を変えて、富を築いた後の話をしよう。お金は重要だが、それが全てではない。お金はあくまで自由を手に入れるための手段であり、目的ではないのだ。私がマクドナルドを食べ、古い家に住み続けているのを見て、多くの人は不思議がる。もっと贅沢ができるのになぜしないのかと。答えはシンプルだ。私は今の生活に満足しているからだ。私にとっての豊かさとは、好きな人と働き、好きなことをする自由を持っていることだ。豪華なヨットや別荘は、私にとっては管理の手間が増えるだけの足かせでしかない。
あなたにとっての豊かさとは何か、もう一度考えてみて欲しい。家を張るためにブランド品を買うことか。それとも、将来の不安なく穏やかな日々を過ごすことか。もし後者なら、あなたはすでに正解を知っている。
配当金という不労所得を手に入れることは、あなたに嫌なことを断る自由を与えてくれる。気が進まない飲み会に行く必要もない。不誠実な上司に頭を下げる必要もない。あなたは自分の時間の支配者になれるのだ。これ以上の贅沢があろうか。人生の後半戦において、時間は最も貴重な資産だ。その時間を、お金の心配をするために使ってはいけない。お金の心配は配当マシーンに任せて、あなたは人生を楽しむことに集中するのだ。趣味に没頭するもよし、旅行に行くもよし、孫と遊ぶもよし。それもできるのも、あなたが若いうちに種を巻き育ててきたからだ。過去の自分に感謝し、その果実を存分に味わえばいい。
そしてもう1つ忘れてはならないのが、次世代への継承だ。あなたが築き上げた配当マシーンは、あなた1台で終わらせるには惜しい。正しい金融教育と共に、子供や孫に引き継いでいくべきだ。ただし、単にお金を渡すだけではいけない。それは彼らをスポイルし、人生を台無しにする可能性がある。私が子供たちに伝えているのは、お金の使い方と守り方、そして働かせる方法だ。「金の卵を生むガチョウを殺して肉を食べてはならない」ということを教えるのだ。配当金という果実は食べていいが、元本という木を切ってはいけない。このルールさえ守れば、一族は代々経済的な不安から解放される。あなたは家計の創業者となり、構成まで語り継がれる存在になるだろう。これこそが投資家としての究極のレガシーだ。自分が植えた木陰で、孫が休んでいる姿を想像してみてほしい。これほど誇らしいことはないだろう。
最後にあなたに伝えておきたいことがある。投資を始めるのに遅すぎるということはない。今日があなたの残りの人生で一番若い日だ。50代だろうが60代だろうが、今この瞬間から行動を変えれば、未来は必ず変わる。まずは証券口座を開き、高配当株や増配株のETFを1つ買ってみることだ。最初は少額でいい。配当金が入ってくる感覚を肌で感じて欲しい。そのチャリンという音が、あなたの人生を変えるファンファーレとなる。
恐怖に負けてはいけない。無知に負けてはいけない。そして何より、自分自身に負けてはいけない。あなたの最大の敵は鏡の中にいる。その敵を味方に変えた時、成功は約束される。
私の師、チャーリー・マンガーは言った。「金持ちになる秘訣は、単純なことを長く続けることだ」。魔法のような裏技はない。ただ稼ぎ、節約し、投資し、待つ。このサイクルを愚直に繰り返すだけだ。退屈かもしれないが、これが真実だ。世の中にはあなたを惑わせようとするノイズが溢れている。だが、灯台の光を見失ってはいけない。原理原則という光を頼りに、後悔を続けるのだ。そうすれば、どんな嵐が来てもあなたは必ず目的地にたどり着ける。豊かで自由で穏やかな老後という目的地に。
さあ、話はこれで終わりだ。私の話を聞いて何かを感じたなら、すぐに行動に移してほしい。知識は力だが、行動を伴わない知識は無意味だ。最初の一歩を踏み出す勇気を持ってほしい。あなたが配当金という翼を手に入れ、自由な空へと羽ばたくことを、私は心から願っている。
良い投資を、そして良い人生を。