Transcription
僕が生まれた日の空は、高く遠く晴れ渡っていた。行っておいでと背中を撫でる声を聞いたあの日、季節の中ですれ違い、時に人を傷つけながら、光に触れて影を伸ばして、更に空は遠く、風を受け走り出す。瓦礫を越えていく。この道の行く先に、誰かが待っている。光さす夢を見る。いつの日も、扉を今開け放つ。秘密を暴くように、飽き足らず思い馳せる。地球儀を回すように。
僕が愛したあの人は、誰も知らないところへ行った。あの日のままの優しい顔で、今もどこか遠く、雨を受け歌い出す。人目も構わず。この道が続くのは、続けと願ったから。また出会う夢を見る。いつまでも。一欠片握り込んだ、秘密を忘れぬように、最後まで思い馳せる。地球儀を回すように。
小さな自分の、正しい願いから始まるもの。ひとつ寂しさを抱え、僕は道を曲がる。風を受け走り出す。瓦礫を越えていく。この道の行く先に、誰かが待っている。光さす夢を見る。いつの日も、扉を今開け放つ。秘密を暴くように、手が触れ合う喜びも、手放した悲しみも、飽き足らず描いていく。地球儀を回すように。