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【新NISA】投資で多くの人が続けられない3つの原因!2026年に暴落した時の備え方

投資の灯台23:56

Transcription

米国の大手金融機関ゴールドマンサックスが、1つの予想を発表した。

今後10年の米国株の年間リターンは6.5%にとまる。これは世界の地域別で最も低い水準だ。新興国市場は10.9%。日本を除くアジアは10.3%。日本は8.2%。米国だけが他の地域にする見通しになっている。

この予想を発表したのは、ゴールドマンサックスのチーフグローバル株式ストラテジスト。米国株のバリエーションは世界でも最も高い部類にあり、NIAをはじめとするAI関連株が相場を引っ張ってきた構造にすでに折り込みすぎの懸念が出ている。

この見立てを受けて、投資家の間で1つの問が広がり始めている。2026年は本物の下落が始まる年になるのではないかと。新NISAが始まってから今まで、確かに株価を下がる場面はあったが、すぐ戻る相場が続いてきた。だから多くの投資家は本物の下落というものを経験せずにここまで来ている。

ここで1度立ち止まりたい。予想は信じるか信じないかという2択ではない。予想を読みながらも、予想判断の軸に置かない立ち位置がある。それが長期投資家としてのスタンスだと私は読んでいる。

この動画は教育目的の情報提供であり、特定の投資判断や商品の購入を推奨するものではない。最終的な判断は君自身の責任で行って欲しい。

話を始める前に1つだけ補足を置いておきたい。動画の中で扱いきれない補足や周辺の話題は、文字で書き止めている記事にまとめている。概要欄にリンクを置いてあるので、興味のある人だけ覗いてくれればそれでいい。

ではここから掘り下げていきたい。2026年予測の正体と本物の下落とは何か?そして予測に振り回されずに売らずにいられる設計の組み立て方を1つずつ見ていく。

まず、ゴールドマンサックスの予想をもう少し冷静に読み直したい。この予想で示された米国株の年6.5%という数字は、過去の米国株の年10%前後という実績と比べると明確に低い水準だ。地域別で再下という見立ても、ここ10年以上米国株が世界市場をリードしてきた構図を根本から覆す可能性を示唆している。

ただし、ここで1段足を止めて見ておきたい視点がある。ゴールドマンサックスは確かに大手金融機関の1つだ。だが、彼らの予想が必ず当たるわけではない。むしろ、過去の証券会社や金融機関の長期予想はしばしば外れてきた。専門家の予測が外れることは相場の世界では珍しいことではない。

私の立場をここで明示しておきたい。大手金融機関の見通しは、1つの観察結果として読む。彼らの分析を否定するわけでもなく、未来の確定として信じるわけでもない。市場全体の温度を図る指標の1つとして受け止める。その上で、自分の投資設計には折り込まない。

予想を軸にした投資は、予想が外れた瞬間に行動の前提が崩れる。だから軸にできない。ここでハワード・マークスの言葉を思い出したい。アメリカの著名な投資家で、長年市場の極端な動きを観察してきた人物だ。彼は市場の動きを振り子に例えた。市場の振り子は極端から極端へと触れる。中央で止まることはない。この見立てに従えば、米国株が長く高評価を享受してきた現在は、振り子が1つの極端に達している可能性がある。

ゴールドマンサックスの予想は、振り子がそろそろ逆方向に触れ始めるという1つの観察と読むこともできる。ただし、振りがいつかどこまで触れるかは誰にも分からない。それが振り子というものの本質だ。

予想を読む。だが予想を信じない。読んだ後でも、自分の設計の中身は変えない。これが長期投資家としての距離感だ。

ここで今日の話の流れを簡潔に置いておきたい。投資を続けられない人には共通する3つの原因がある。この3つの原因は相場が好調な時には見えにくい。だが、本物の下落が来た瞬間に、多くの投資家を市場から引きずり下ろす力を持っている。その3つの原因と、それぞれを構造的に乗り越える設計をここから順番に解剖していきたい。何が3つの原因なのかは、これから話を

進める中で順を追って明らかにしていく。

ではまず、本物の下落とは何か?ここを構造的に解剖したい。最近の新NISA世代の投資家にとって、下落とはコロナショックやその他の短期的な調整局面を指すかもしれない。短期的には大きく下がったが、これらの局面はすぐ戻った。歴史的に見ると、これらの調整は本物の下落とは呼べない。

本物の下落の代表例を過去から2つ上げたい。1つ目は2008年のリーマンショックだ。S&P500は2007年10月から2009年3月までの約1年5ヶ月に渡り、56.8%も下落した。1000万円の資産が432万円まで縮む計算になる。しかもこれは円換算ではない。当時は円高も同時に進んでいたため、日本人投資家は実際にはさらに大きな打撃を受けた。

そしてここからが重要だ。そこでの2009年3月から数えて約4年1ヶ月後、ピークだった2007年10月から数えれば実に5年5ヶ月後の2013年3月になってようやく株価は当時の高値を更新した。

2つ目は2000年のITバブル崩壊だ。S&P500は2年7ヶ月にわたって下落を続け、最大で49.1%の下落を記録した。底値から元の高値まで回復するのに4年8ヶ月。ピークからピークまでで数えれば実に7年余りの歳月を要した。

ナスダックに至ってはもっと壮絶だ。最大で約78%下落し、2000年3月の高値を再び更新したのは2015年4月。実に15年を要した。これが本物の下落の姿だ。

しかも、本物の下落の特徴は下落幅の大きさだけではない。本当に怖いのは、下落が短期で終わらず数年単位で資産が削られ続けることだ。毎月口座の数字が減り続ける。資産が回復する気配がない。市場全体の雰囲気は悲観的になる。投資をやめろという声がSNSやメディアから飛んでくる。そんな状況がリーマンショックでは1年5ヶ月、ITバブル崩壊では2年7ヶ月続いた。

では、長期投資だから大丈夫だと分かっていても、数年間にわたって資産が減り続ける状況にほとんどの人は耐えられない。そしてここが新NISA投資家にとって決定的

に重要な事実だ。新NISAが始まった2024年以降、株式市場は概ね好調に推移してきた。下落があってもすぐ戻る相場が続いた。コロナショックでもわずか1ヶ月で33.9%下落した後、約5から6ヶ月で元の水準まで戻った。つまり、新NISA世代の多くは下がってもすぐ戻るという感覚を知らないうちに身につけている。

この感覚は本物の下落の前では通用しない。リーマンやITバブルのような数年単位の下落が始まった瞬間、「すぐ戻るはず」という前提が崩れる。崩れた瞬間に多くの投資家は怖くなって売る。安値で売って、その後の上昇を取り逃す。これが長期投資の典型的な失敗パターンの代表例だ。

では、本物の下落が来る前に長期投資家はどう備えれば良いのか?ここから私の見立てを置きたい。その本質は一言で言える。グラズにいられる状態を今のうちに作っておくことだ。下落が来てから対策を考えるのでは間に合わない。下落が来た時に何もしなくて済む状態を今のうちに整えておく。これが長期投資家にとって最も重要な準備だ。

売らずにいられる状態を作るには、3つの層を整える必要がある。順番に見ていく。

第1の層は生活防衛資金だ。これは生活費の半年から1年分の現金を投資とは別に確保しておくことを指す。仕事を失った時、家族に何かあった時、想定外の出費が重なった時、この現金があれば株を売らずに済む。逆に、生活防衛資金が薄い状態だと、下落ものよりも生活への不安が引き金となって株を売ってしまう。下がっているタイミングで売る。これが長期投資家にとって最悪のパターンだ。具体的には、月の生活費が25万円なら最低でも150万円から300万円の現金を投資口座とは別に確保しておきたい。リタイアが近い世代あるいは収入が不安定な職業の人なら、2年分から3年分を目安にする方が安全だ。

第2の層は年代別の現金比率だ。生活防衛資金の上に、さらに年代に応じた現金の比率を持つ。これが長期投資家としての設計の中核になる。私が指示する目安を簡潔に置いておく。

20代から30代の弱年期は、金融資産のうち現金は10から20%程度。投資期間の長さが暴落の回復を待つ余力になる。

40代から50代の中年期は20から30%程度。教育費、住宅、親の介護といった現金が必要になる場面が人生のこの段階で重なって押し寄せる。固定支出のピークと投資期間の短縮が同時に進む年代だ。

60代以降の老年期は30から40%程度。取り崩しが始まる瞬間から、市場の上下は生活費と直結する。退職直後の暴落が最も資産を削る構造を持つため、現金比率の引き上げが防御線として機能する。

この目安の数字を私は繰り返し提示してきた。なぜなら、年代と現金比率の関係は、一度頭に入れて終わりではなく、ライフステージが進むごとに見直す必要があるからだ。数字そのものを暗記する必要はない。重要なのは、自分の現在値に応じた現金比率を自分で決めて、定期的に見直すという行動の習慣だ。

第3の層は心理的余裕の確保だ。ここが長期投資家にとって最も見落とされやすい層であり、同時に最も決定的な層でもある。下落が始まった時、株を売らずに耐えられるかどうかを最終的に決めるのは、口座の数字ではない。心の余裕がどれだけ残っているかだ。

心理的余裕はいくつかの要素から成り立っている。1つは収入の安定性だ。本業の収入が確かであれば、投資資産が一時的に減っても生活基盤が揺らがない。本業が揺いでいる時に投資も揺らぐと、二重の不安が押し寄せる。

2つ目は健康の土台だ。健康を失うと、医療費や働けない期間の補填で現金が必要になる。健康な状態を保てれば、下落相場の数年間を耐え抜く体力が残る。

3つ目は信頼できる人間関係だ。不安を共有できる相手がいるかいないかで、判断の冷静さは大きく変わる。SNSの煽りに振り回される投資家と、信頼できる絆を持つ投資家では、出口の景色が全く違う。

これら3つはいずれも金融商品では買えない。だが、長期投資を本当に続けるためには、口座の数字と同じくらい、これらを意識的に育てる必要がある。下落に耐える設計とは、口座の中だけで完結しない。生活そのものを下落体制のある形に整えること。これが第3層の本質だ。

3つの層を整える。これが売らずにいられる状態の本体になる。

ここまで見てきた本物の下落と売らずにいられる設計の酸素は、投資を続けられない1つ目の原因への構造的な備えになる。多くの投資家は、下落が来る前に備えを整えていない。だから来た瞬間に振り回される。来る前に整えていれば、振り回されない。

ここで、もう1つ大事な視点を置きたい。本物の下落に備えるものにとって、最大の敵は暴落ではない。停滞の時間に対する退屈だ。過去のデータが教えているのは、相場は時に何年も停滞することだ。バブル崩壊からの回復に4年8ヶ月、リーマンショックからの回復に4年1ヶ月、ナスダックに至っては2000年3月の高値を更新するまで15年もかかった。

この期間、投資家は毎月積み立てを続けながら、資産が増えない時間に耐えなければならない。増えない時間が長く続くと、人は疑い始める。「本当にこのまま続けて意味があるのか?」「他にもっと早く増やす方法があるのではないか?」SNSで見かける個別株で大儲けした人の話に心が傾く。ここで多くの投資家が、過度にリスクの高い商品へと手を伸ばしてしまう。短期間で大きく動く投資対象。流行りのテーマに集中投資する等身。張りの個別株。退屈に耐えられず、刺激を求めてこうした商品に手を伸ばした投資家は、本物の下落の中で長く積み上げてきた資産をさらに大きく失う構造に置かれることになる。

退屈に耐える力。これが長期投資家にとっての最大の武器だ。そしてこの退屈に耐える設計こそが、投資を続けられない2つ目の原因への備えになる。多くの投資家は、退屈な期間に高くな商品へと手を伸ばしてしまう。退屈に耐える設計があれば、刺激を求めて寄り道する誘惑から自分を引き戻すことができる。

そして退屈に耐えるためには、相場の動きとは独立した、自分にとっての「十分」を自分の手で定義しておく必要がある。「イナフ」という概念がある。「十分」という意味だ。富の追求には終わりがない。目標を達成すれば次の目標が現れる。次の目標を達成してもまた次が現れる。このサイクルは、自分で終わりを定義しない限り永遠に続く。だから、自分にとっての十分を自分の手で書き込まなければならない。

ここで重要なのは、十分を決める基準が他人の数字ではないことだ。世間の平均資産、SNSで流れてくる成功者の数字、メディアが煽る成功者の物語。これらを基準にした瞬間、自分の十分は永遠に遠ざかる。自分にとっての十分は、自分の生活設計から逆算するしかない。毎月いくらあれば生きていけるか、何歳まで働く想定か、家族にいくら残したいか。これらを自分の言葉で定義した瞬間、相場の上下に振り回されにくくなる。退屈な時間にも耐えやすくなる。本物の下落が来ても、自分の設計の中で淡々と続けられる。

そこで、ハワード・マークスの振り子の話に、もう1度戻りたい。振り子は極端から極端へと触れる。米国株が今、上の極端にあるなら、いずれ振り子は下に触れる。下に触れた時、振りの動きに引っ張られて自分も振り回されるか、振りを眺めながら自分の設計の中で立ち続けるか。その違いを決めるのが、自分にとっての十分が定まっているかどうかだ。

そしてこの予想と距離を取りながら、自分の設計を守る姿勢こそが、投資を続けられない3つ目の原因への備えになる。多くの投資家は、専門家の予測を判断の軸に据えてしまい、予測が外れた瞬間に行動の前提が崩れる。予測を読みつつも軸に置かないものだけが、外れた時にも揺らがない設計を持てる。

そして退屈に耐えるためには、1人で立ち向かうのは難しい。長期投資の歴史を見れば、信頼できる声を持つ投資家の方が長く生き残る傾向にある。それは、暴落の最中で不安に流される自分を引き戻してくれる声の存在が、判断を狂わせない力になるからだ。ただし、その信頼できる声と他人の予測は混ぜてはいけない。声は自分を引き戻すための「灯り」であって、自分の設計を書き換える権限を持たない。声を聞く。だが設計は自分で書き続ける。

ここで最後に1つ整理したい。ゴールドマンサックスの予想は当たるかもしれないし、外れるかもしれない。2026年に本物の下落が来るかもしれないし、来ないかもしれない。それは誰にも分からない。だが、いつ来てもおかしくないという前提に立つことは、今すぐできる。予想の数字に振り回されない。自分の設計の数字に乗る。3つの層を整える。退屈に耐える力を養う。これらは相場が来るかどうかとは独立に、今日から始められる準備だ。

私は相場を予測しない。専門家の予測も進歩しない。だが、いつ来てもおかしくない本物の下落に備える設計だけは、今日から始める。側に立ち続ける。それが長く市場にい続けるための私の立ち位置だ。

ここまで見てくれた君に、最後に1つだけ伝えたい。動画で扱いきれない部分を文字でゆっくり書き止めているノートがある。今回の話に関連して、現金を持つことの意味や予想との距離感を扱った記事も置いてある。概要欄にリンクをまとめてあるので、気が向いた時に開いてくれればいい。読むも読まないも君の判断に任せる。