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【田中角栄】人に舐められた時の最強の対処法。伝説の政治家が語る究極の人心掌握術。

偉人のコンパス9:52

Transcription

諸君は人に見下されたり馬鹿にされたりした経験はあるか?そんな時どう反応した?怒りに任せて言い返したか?それとも唇を噛みしめ黙って我慢したか?多くの人間はカッと頭に血が登るか意気消沈するかのどちらかだ。

だがな、本当に強い人間、逆境を乗り越える人間は全く違う反応をする。俺は新潟の貧しい農家に生まれた。楽は高等小学校上がり。夜の中央工学を出ただけだ。15の春、一人で東京に出てきてから、それこそ一生見下され続けてきた人生だった。田舎者、額なし、成り上がりとあらゆるレッテルを貼られ屈辱を味わった。だがその度に俺は不思議と強くなっていったんだ。なぜか?それは、それは見下された時の5つの原則を知っていたからだ。

この原則を身につけてからは、面白いことにな、あれほど憎かった敵が味方になり、耳を塞ぎたかった批判が応援の声になり、消し去りたかった屈辱が輝かしい勲章に変わっていった。今日は俺が人生の全てをかけて身につけた、舐められた時の1番確かな手を諸君に余すところなく教えようと思う。ではまず一つ目から話そう。

何があっても感情で返さないことだ。人が誰かを攻撃する時、何を期待してるか?怒らせたい、泣かせたい。そうやって優越感を感じたいんだ。ところがそこで笑顔で「ありがとうございます」と言われたらどうだ。相手は完全に拍子抜けする。攻撃する意味がなくなってしまうんだ。

田中土建を立ち上げたばかりの頃、雨盛りのする事務所に役所の建設課長が巨人の件で訪ねてきた。課長は書類をめくりながらこう言った。「田中さん、正直に言いますよ。あなたのような零細業者がこの規模の工事を受けのは無理です。それにもない、あなたにこんな複雑な設計図が読めるとも思えない。」腹の底から怒りが湧いてきた。だが俺はこう答えた。「課長、本当にありがとうございます。私どもが未熟だということをはっきり教えていただけるのはありがたいことです。設計図の味方も、もしよろしければ今日教えていただけませんか?」課長は何にも言わなかったが、その日課長は予定を大幅に超えて事務所に残り、設計図の読み方を丁寧に教えてくれた。帰りはこう言った。「あなたは面白い人ですね。この件はな、何とか書き合ってみますよ。」

もし諸君の周りに見下してくる人間がいるなら、まず一呼吸置いてみろ。そして相手が期待している反応とは真逆のことをするんだ。怒りを見せるのではなく、笑顔を見せる。それだけで相手の攻撃は無力化される。そして同時に、自分自身が怒りに任せて言い返そうとしていないか、時々振り返ってみることも大切だ。

次に二つ目。決して相手の土俵に乗らないことだ。見下してくる相手の価値観で勝負したら、こちらが不利になるだけだ。だから戦いの場そのものを変えてしまう。俺が初当選した直後、議員会館の廊下を歩いていた時のことだ。向こうから東大法学部出身の先輩議員が秘書を連れて歩いてきた。すれ違い様に、その男がわざと聞こえる声で言った。「お、田中君。君は選挙には強いらしいが、これからは国会での論戦だ。高等小学校卒では法律論議についていけるかね。」

俺はこう答えた。「先生、おっしゃる通りです。私には学がございませんが、私には新潟の雪の中でごえる農家の顔が見えます。法律の条文は覚えられなくても、国民の苦しみは骨身に沁みて知っています。難しい言葉で議論するより、国民の暮らしを本当に理解することの方が政治家には必要ではないでしょうか。」その議員は何にも言わずにその場を立ち去った。後で聞いた話だが、その議員は別の議員に「田中侮るべからず」とこぼしたそうだ。俺は学歴の土俵で戦わず、現場感覚という別の土俵で勝負した。誰かに見下される時、相手が設定した土俵で戦う必要はどこにもない。学歴で攻められたら、そこで戦わず経験や誠意という別の場所に持っていけ。そうすれば相手の攻撃は空振りに終わる。相手が用意した戦場ではなく、自分の戦場で戦うんだ。

三つ目は、批判を成長の種として受け取ることだ。相手の指摘は自分の弱点を教えてくれる貴重な情報になる。昔、財政問題を議論する閣議でのことだ。俺が財政投資を説明して終えると、大蔵官僚出身の閣僚がこう言った。「田中大臣、この見通しは楽観的すぎませんか?大臣は財政の基礎、どこまでご存知なんですか?」俺は資料を見ながらできるだけ冷静に反論した。だが内心では悔しさと恥ずかしさで胸が張り裂けそうだった。確かに俺は財政を体系的に学んだことはない。閣議が終わると、俺はすぐに師匠を呼んだ。「今夜から財政の勉強会を開くから、若手の官僚を5人集めてくれ。」その夜から俺の猛勉強が始まった。大蔵の若手を次々と呼んで、夜中まで財政の仕組みを教えてもらった。「これは学がない。だから1から教えてくれ。遠慮はいらん。」3ヶ月後、また同じ閣議のテーマが議題に上がった。今度は俺が誰よりも詳しく説明した。閣議が終わった後、あの閣僚が近づいてきた。「田中さん、見事な資料でしたよ。」俺は頭を下げた。「あの時のご指摘がなければ、ここまで勉強しませんでした。ありがとうございました。」

誰かに弱点を指摘された時、それをただの悪口として聞き流すのは簡単だ。だが、そこに少しでも真実が含まれているなら、それは成長するための貴重なヒントになる。プライドを捨てて素直に学ぶ。頭を下げて教えを請う。悔しさをバネに人の何倍も努力する。それが見下された時の最高の反撃だ。

四つ目は、一歩引いて相手を逆に目立たせることだ。これで完全に立場が逆転する。ある党の会議でのことだ。派閥の大物が皆の前でこう言った。「田中君、君のような学のない人間に複雑な経済政策が分かるのか。」会場に笑いが起きかけ、その時俺は立ち上がり深々と頭を下げた。「先生、ただいまのご指摘、感謝いたします。今のお言葉をご指導として胸に刻ませていただきます。未熟な私を皆の前で導いてくださるとはありがたいことです。」大物は何も言わずに座り直した。その後、俺は配布資料に「先生のご指導により修正」と明記し、礼状を送った。その日からその人は二度と大きな場で俺を馬鹿にしなくなった。俺が引いたことで、逆にその人だけが一方的に人を叩いた姿として残るからだ。人に見下された時に正面からやり返せば消耗戦になる。だが一歩引いて受け流せば、攻撃は一人よがりに見えて周囲の目は自然とこちらに傾く。引くことで相手を不利に立たせる。これが逆転の極意だ。

最後の五つ目。関わらないことで心を守ることだ。世の中には残念ながら無限の悪意を向けてくる輩もいる。ある時、同じ派閥の若手議員が俺の悪口を言いふらしていると聞いた。両亭で酒を飲みながらこう言っているという。「田中は学がないくせに偉そうにしてる。いつか化けの皮が剥がれるとな。」最初、俺はいつものように対応しようとした。廊下であった時、笑顔で「最近どう?」と声をかけた。だが次の週、また同じ悪口を言っていると聞いた。だから次はその男を食事に誘ったんだ。「何か気に入らないことがあるなら言ってくれ」と。だがその翌月も影で同じことを繰り返していた。こういう人間はどうしようもない。残念だが諦めて人、あの男とは必要最小限の付き合いにする、とだけ伝えた。その男の悪口は相変わらず続いたが、俺の心は穏やかだった。戦う必要のない相手とは戦わない。これも立派な強さだ。心が疲れ果てている時は決して無理をするな。逃げることも距離を置くことも、自分を守るための立派な選択肢だ。何よりも自分自身を守ることを最優先にしてくれ。

見下されても自分を責める必要はない。今日話したように対処するか、距離を置くか、冷静に判断する。それが諸君の貴重な人生をより強く、より豊かにするための最高の知恵だと俺は信じている。