Transcription
将来の希望も夢もないので、もう死んでしまった方がいいのではないか。診断されたから絶望するような病気ではないと思います。精神科の診断は信じるなってこと、いつも言ってるんですけども。
[音楽]
地球ボンバンバさん、35歳男性、統合失調症です。一生投薬が続くのなら死んだ方がマシなのでは、もう統合失調症だったら将来の希望も夢もないので、もう死んでしまった方がいいのではないか、というふうに思うんですけども。統合失調症の寛解っていうのは皆様ご存知でしょうか?寛解っていうのは症状が消えて、[音楽]普通の状態まで戻って、普通に生活できるっていうものが一体どのぐらいあるんでしょうか?答えは30%。まあ、完全寛解で30%というふうに言われておりましてですね。統合失調症ってなんか治らない病気の、まあ、典型的な病気で、一度なったらもう大変だ、というイメージを持ってると思うんですけども、きちんと治療して薬をちゃんと飲み続けている限りにおいては、大体30%ぐらいが寛解すると。症状がほとんどない[音楽]状態で、普通に仕事ができたり、一般的な生活ができる水準にまで回復する人が大体30%という[音楽]ふうに言われておりますね。
統合失調症の場合ですね、大体その予後、予後っていうのはその後治るのか治らないのか、どういう経過を取るのかっていうですね、そういうものを示すルールがありまして、統合失調症の3つの法則。統合失調症は3つのグループに分かれるというふうに言われています。1つは1/3が寛解群です。さっき言ったように完全寛解まで至って社会復帰できる。仕事もできるし、普通に結婚して家族を持ったり[音楽]することもできる確率、大体30%ぐらい。残りの1/3が再発を繰り返す群。[音楽]つまり寛解して調子良かったなと思ったけど、調子悪くなったりするみたいなのを時々繰り返しながら、何年か調子いいけどもまた調子悪くなるような、再発を繰り返す群が1/3。もう1つの1/3っていうのは慢性的な状態で、症状や幻覚[音楽]や妄想といったものが結構長期にわたって続き、なかなか寛解に至らない。これが1/3というふうに言われていますね。なので、なかなか良くならない方っていうのが1/3いらっしゃる一方で、完全寛解して普通に仕事もできるし、結婚もしてる人がいるという確率が30%もあることなので、そんなに悪くないんですよ。診断されたから絶望するような病気ではないと思います。
統合失調症で結婚じゃできるのかと言った場合、これも幅があるんですけど、大体10%から30%ぐらいが統合失調症でも結婚してる人の割合なんですね。まあ、一般人口でも最近独身の人とかが結構多いです。そう考えると、別に統合失調症になったからもう人生終わりです。社会復帰もできません。もう結婚もできません。もう全て諦めなきゃならないんです、っていうことではないです。それは皆様方の誤ったイメージというか、[音楽]まあ、潜入感というか、偏見とも言いますけども、今はそういう統合失調症の幻覚や妄想を抑える薬というのも非常に副作用が少なく効果が高い薬が何種類も出ているんで、そういったものを使うと、そんなに副作用も気にせずに薬だけ飲んでれば寛解した状態に至りますよ、ということ。1/3ぐらいの方がなりますよ、と。
統合失調症と診断されました。私の人生はもう終わりです。なので自殺した方がマシなんです、というのは間違ったイメージというかですね、1/3の確率で普通の生活に戻れるってデータが出てるわけですから、[音楽]そこまで悲観する必要はあるのでしょうか、というふうに私は思いますけどもね。ちゃんと通院したりして薬を飲んでる前提のような話でございます。[音楽]なので途中で薬をやめてしまうと、再発率っていうのは3倍ぐらいに上がってきます。
統合失調症っていうと、昔だと入院して一生できないじゃないかとか、そういう病気のイメージっていうのは確かに私が医者になった30年前ぐらいとかはまだありましたけども、今は寛解する病気で、そんなに長期で入院してる患者さんも0とは言いませんけども、大体の方は良くなっ[音楽]て退院してくっていう。仕事してる人もいます。統合失調症の割合っていうのは0.8%なんですよ、ずっと世界中どこでも。分かりやすく言うと100人に1人ぐらいが統合失調症なんですね。皆様が電車に乗ったら、電車の中に1両に2、3人ぐらいですね、もおかしくない割合なんですよ。そのぐらい普通にたくさんいらっしゃるわけで、その人たちはどこにいるかというと、[音楽]別に病院に入院してるわけでもなく、普通に生活してる人がほとんどですよね。で、仕事してる人も多いですし、なかなかそういう幻覚妄想が治らない。さっき言った1/3ぐらいのグループの人は就労するっていうのは難しいかもしれませんけども、1/3ぐらいの方は社会復帰して就労しているという形です。まあ、私が昔見てた患者さんだと、別に障害者雇用とかじゃなく、普通の企業に働いている方とかもいっぱいいますし、統合失調症っていうのは知能が低下する病気ではありませんから、高学歴の方ももちろんいらっしゃい[音楽]ますし、一流企業に務められてるような方もいらっしゃるんですよ。皆様方の実は隣に座ってる人がそうかもしれないということもあり得るわけ。本人黙って薬だけ朝1回だけ飲んでたら分からないしね。それはね。だから意外と皆さんの周りに統合失調症の方っていうのは普通に生活してるんじゃないかなというふうに私は思います。そういう病気なので、もちろん統合失調症になってしまったっていうのは落ち込む気持ちは分かるけども、きちんと治療すれば寛解する病気になっているのが現状です。数字とかもGPTで聞けば出してくれる数字なわけですから、2人でもすぐ[音楽]一瞬で調べることができますね。統合失調症は寛解しますか、と入れればデータって出てくるわけですね。統合失調症は治りますか、と素直に入れてもいいと思いますけども、もうちょっと皆さん自分の病気について少し調べられてみるといいと思いますよ。私は病気になってしまった。もうダメだ、というふうに言う前に寛解[音楽]っていうのと再発率っていうのを調べてみるといいと思いますよ。自分の病気においてね。例えばパニック障害の寛解は、と入れたら、資料を受けた場合は60から80%が寛解です。いくつかの研究がありますけど、40から50%が完全寛解まで至ると。パニック障害なんかの場合は薬やめても問題ないと思うので、半分ぐらいの人が治る病気であるということが分かりますよね。パニック障害の場合は再発率なんかを見ると30から50%と言って、再発率結構高い[音楽]病気なんですけども、治ったからといってあまり油断しない方がいいですよね、ということも分かってくると思う。ということで、皆さん自分の病気に絶望する前に寛解、という言葉と再発率っていうことは覚えてください。寛解っていうのは病気が改善して[音楽]辛い症状が消えてなくなる状態のことと言います。完全寛解っていうと、症状の80%以上ですかね。症状の大部分がなくなって良くなってる状態を完全寛解というふうに言います。目に見えた症状がない状態[音楽]というふうに言ってもいいと思う。だから目に見えた症状がないわけで、仕事に復帰するってことも十分可能になって[音楽]くる。その確率が寛解、という数字ですね。再発率っていうのは寛解した後にまた悪くなっちゃう確率。だから再発率高いとちょっと油断しちゃいけませんよ、ということですし、再発率が高い病気の場合なんかは薬なんかをやめない方がいい。薬をやめた場合はやっぱり再発率が2倍、3倍に跳ね上がってきますね。今メンタルで通院中の方とか治療の方ね、多いと[音楽]思いますけど、自分の病気について期間的な数字ばっかり見るのではなく、そういう風に良くなる確率も分かるわけですから。で、長期で見た場合、比較的統合失調症なんかも30%もの人が寛解に至ってるわけですから、絶望する数字では全然ないと思うんですけどもね。まあ、認知症なんかの方が徐々に悪化して非常に悲惨な病気だと思うけど、認知症と診断したって言って絶望し[音楽]たからもう死にます、という人をあんまり聞いたことないんですけども。
ということで統合失調症だから自殺する、[音楽]ていうのは事実認識としてそもそも間違ってるのではないか、というふうに思います。あとちょっと今この方が統合失調症と診断されて何年間通院してるか分からないけども、統合失調症と診断されても誤診というわけではないんだけども、統合失調症じゃない可能性もあるんですよ。例えば、20歳ぐらいの時に精神病院に入院して統合失調症です、っていう診断を受けたけども、実は統合失調症じゃなく、その後普通に生活して、普通に結婚して、普通に人生生きて、薬やめたとしても何ともないって人がいらっしゃるんですよね。実際そういう人とたくさん会うんですよ。私の場合はいろんなビジネスの会とか行くんですけど、いや、実は私昔若い時精神病院に入院して統合失調症と実は言われたんですよ、っていうようなことを突然告白してくる方がいて、え、いや、あなた普通にビジネスですごい成功されてますよね、って言って、今別に薬も飲んでないけど全くな、何ともないんですけどね、はははは、みたいな方が時々いらっしゃるんですよ。最初の統合失調症の診断って何だったの、って話になるんだけど、今精神科ではDSMとかICDといったですね、操作的診断基準というものを使って診断しています。これはネットで調べればすぐ出てくるもので、皆さんも見ることができるんですけども、この操作的診断基準っていうのは何かって言うと、今の状態で診断しましょう。当てはまるものを選びましょう。何項目中何項目が当てはまって、それぞれの症状が2週間以上とか3ヶ月続いてますとか、色々な縛りがあるんですけど、そこに当てはまってるものをこの病気と診断します、というのが操作的診断基準[音楽]ですね。今の症状が当てはまってるもので診断が決まるわけです。今の症状がたまたま統合失調症の症状に当てはまってしまうと統合失調症というふうに診断されるんだけど、それはあなたが未来永劫まで統合失調症であるということとは何の関係もないわけですね。たまたまその症状にマッチすると診断がつくわけですよ。これの便利さと問題点っていうのがあるんだけども、基準っていうもの作らないと研究したり、調べたり、薬を投与することもできませんから、基準っていうのが絶対必要なんだけど、その基準ってどうやって作ってんの、って言ったら、なんか偉い先生方が集まって会議で決めてるだけなんで。で、1個もここで増やすとか減らすとか永遠と議論してるわけだけども、それで診断基準を作った上で、そこで統計を取ったり、そこで治療をしたりして、いい診断基準なのか、悪い診断基準なのか、っていうことを研究してフィードバックして回収してい[音楽]くっていうことでしょ。だから発達障害がなんとかスペクトラム障害とか別な病名に変わったなんてこともね、よく起こるわけです。改定の度に変わってくんですよ。私が思うのは、正直言って今の若い精神科の先生方は統合失調症って診断しすぎじゃないかな、というふうに思うんですよね。本当の統合失調症の重症な人っていうのは、ずっと精神病院に入院してて、人格低下もあって、すごいぼーっとしたような、このうろな目[音楽]でこうゾンビみたいに歩いてるっていうのは1つ皆さん映画とかで見るイメージであると思うんだけど、昔は確かにいたんだけど、今薬で飲んでみんな退院してるんですね、ほとんど。そういう人もで、すごい元気になっちゃって、今の結構若い精神科の人ってそういう典型的なやつってあんまり見たことがないらしくて、結構軽い幻覚や妄想を呈するようなものでも統合失調症[音楽]って診断しちゃうんだ、っていうのは私と結構思うんだけども、その人たち30年どういう風にやってるの、って言った時に、少なくとも精神病院に入院してることはないんですね。そういう人は。精神科の診断は信じるなってこと、いつも言ってるけども、操作的診断基準に一時的に当てはまってるのがあなたの診断名なわけですから、統合失調症って診断されたからと言って、あなたが10年後、20年後、30年後まで本当に統合失調症で、それらの症状が続いてるということとはあんまり関係がないわけです。誤診と言ったらだけど、たまたま症状に当てはまってるってことを否定するつもりはないけども、昔統合失調症と診断されましたみたいな人ってのは本当に何人も今まであったことがあって、普通に何の проблемもなく薬も飲まないで生活してるわけです。そうなってきた時に、じゃあ最初の診断って何だったの、って話なんだけど、患者さんの言葉で言うと誤診。精神医学的に言うと操作的診断基準なんで、その時の状態がたまたまそういうものに当てはまっただけなんです、って話なんだけど、患者さんから言うととんでもないですよ。あなた統合失調症です、って言われちゃうわけだから。そしてああ、統合失調症、俺はもうダメだ、終わりだ、というふうに言うんだけど、終わりではないです。そのようにね、いろんな可能性が広がっている皆様には。そのためには少なくともちゃんと生活習慣改善、睡眠や運動や体内を整えたり、バランスよく栄養を取ったり、あるいは統合失調症のような病気であると必ずきちんと薬を飲み続けた方がいいに決まってるんで、そういった治療をちゃんとしていくっていうことが重要なんですけども、皆様が絶望して自殺しなきゃならないほど悲惨な、そんなひどい病気ではないと私は思いますけどもね。認知症なんかの場合、実は運動とかすると改善するんですけど、改善しないと言われてますね、一般的にはね。よっぽどどっちの方が悲惨な状態かな、というふうに思うのですが、必ずしも皆さんそうも思わないようですし、まあ、睡眠不足が最近は認知症のリスクをものすごく高めるっていうことがね、言われてるんだけど、何の減っちゃらで皆さん睡眠不足平気でやってる人が多い[音楽]よね。
ということで、まあ、統合失調症と診断されたからといって人生終了、っていうのはどう見てもかなり飛躍した考え方なので、ご自身の[音楽]病気について正しい知識を持ってですね、調べて欲しいなというふうに思います。これは別に統合失調症に限らず、うつ病の人はうつ病の病状を調べてください。双極性障害にしては双極性障害の病気を調べてみましょう。AIで調べても教えてくれるし、ネットで調べてもいろんな情報が出てくるんだけども、バランスよくいろんな情報を取らないとですね、偏った情報だと偏見の内容を発信してる人もいないとは限りませんので、AIなんかは100%正しいとは言えませんけども、統合失調症ってどんな病気とか、ざっくり聞くのには結構向いてる答えを教えてくれます。
ということで、自分の病気につい[音楽]てしっかりと知識を深めて欲しいなというふうに思っているんです。精神科医カバサーシオンのカバチャンネル。毎日の動画を見逃したくない方はチャンネル登録をお願いします。登録はこちらから。