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中学時代に活躍した選手が伸びなくなるのはなぜですか

為末大学 Tamesue Academy7:19

Transcription

はい、質問コーナーです。短距離で全中に出場するような選手が高校生になると、軒並みタイムが落ち込み、なかなか伸びていかないケースが探検されますが、何が原因だと思われますか。もちろん伸びていく選手もたくさんいますが、例えば私の地域では、100mの全中標準記録突破者が20人ほどいる中、順調に記録を伸ばしている選手が数人程度しかいないといった具合です。怪我や進学先が合わないなど、原因は様々だと思いますが、先生のお考えをお聞かせいただきたいです。

はい。え、これはですね、その素晴らしい観点だと思うんですけど、ま、なんとなく私なりに3つに整理したいなと思います。で、1つ目はですね、そういう体質だったっていうものです。ね、ま、人間の成長ってのは当たり前ですけれども、あの、ばらつきがありますので、え、高校大学で成長する人もいれば、中学校の時にすごく成長するって人もいます。身長もそうですよね。で、早くに成長した人が、え、活躍をしたという感じだとすると、当然その後の、ま、これが、ま、仮に同じピークの人たちがいるとしてですね、これがピークと。早くに活躍する人はここまで行っちゃう。ば、中学校でこの後、緩やかにこう向かっていく。ところが後から成長する人はこうやってきて、ここでグっと伸びてく。そうすると、こことここの、こういう交差が起きたりする。こ、ま、交差しない、同じ時点でいくんですけど、例えば中学校で11秒台、その後11秒台、高校時代で11秒4とか。でも、こ、中学校の時に12秒台、その後11秒台、つ、こっちの方がなんかすごい伸びた感じしますけど、ただ、そのような体質だったってパターンもあり得るわけです。

もちろんこれ、トレーニングによって前出しもできちゃうんで、どっちが原因か分からないんですけども、ま、1つはそれがあるかなと。で、2つ目はですね、ま、1つ目にも少し関係しますけども、指導の仕方で前倒しってできるわけです。ね、やろうと思えば早く成長を持ってこれれちゃうと。あの、実は高校時点でですね、でのですね、日本のあの高校生の記録って結構レベルが高くて、アメリカのスカラシップとか取れちゃうんですね。インターハイの8位ぐらいに入ってると早いんで、みんなあの飛ぶし。で、それなんでかって言うと、日本の高校生が一生懸命練習するので、アメリカの高校生より伸びてるんですけど、当然ご存知の通り、オリンピックとかに行くと、ま、立場逆転していくという感じですね。だからトレーニングすると結構前倒しできちゃうわけです。で、これ自体は、ま、別にいつピークが来るのってだけでいい話なんですけど、ところがトレーニングの仕方で、え、前倒しするかつ、その後の伸び、その後伸びにくくなるような方法もあるわけです。私なりにはこれ固めにくって考えでいるんですけど、なんかある選手をですね、ある形に固めに行くと早くなるんですね。ね、ま、選手、先生によっていろんな考えありますけど。で、これでもやっちゃうとですね、その後選手が変化するのがすごい弱くなって、ま、なんだったら考え方とかもあって、ま、そのようにしか考えられなくなるってパターンがあるんです。これ結構大学に入るとすごい混乱してる選手よく見かけて、それは高校時代にガチンとある考え方と走り方とかトレーニングを入れ込んじゃってて、高校になってから柔軟に変化できなくなってるっていう、そういうことがあるわけです。なので、ま、2つ目は少し、えっと、指導の方法で、中学校の時に、ま、特に中学生はまだまだ学、なんていうのかな、あの、考える力も弱いですから、カポッとはめられちゃって、それが高校時代には抜け出られなくなったってのはあり得るかなと思います。

で、3つ目は、あ、まあ、なんて言うんでしょうね、簡単に言うと期待が高まっちゃうってとこです。あの中学校で大人か子供か微妙ですけど、ま、子供ですよね、やっぱり。で、そのぐらいの時に結構な競技力の高いところまで行っちゃうとですね、えー、ま、自分はすごいんだという、ま、すごいんだっていうか、結果出さなきゃいけないってプレッシャーを持っちゃうわけです。ね、あのがっかりされるって誰にとっても、大人でもですね、みんな嫌なことですけど、え、期待されないとがっかりされないわけです。期待との楽さががっかりなわけですから、期待しない人にはがっかりしないわけです。あの、うん、ま、よくなんか、あのインターネットとかでですね、がっかりしましたっていう風に、あの言うんですけど、それはどちらかというと、まあ、なんていうかな、自分を成長させる観点から言うと、なぜ自分は間違えてその人に期待してたのかっていう問いの方が自分が成長できるんですけど、なぜなら自分が期待してないとがっかりしないので。だ、常に、とにかく期待があると先に失望の時にはてこと。これ言い換えると、期待値が高い人ほど人にがっかりされる確率が高くなるわけです。で、これ結構プレッシャーなんですね。特に日本人かもしれないですけど、がっかりされるかもしれないと、友達にがっかりされるかもしれない、先生にがっかりされるかもしれない、親にがっかりされるかもしれないと。これそもそもダメな子だったら不良とかですね、あんまりせ良くなかったら期待されてないんで、ちょっと良くなればお前すげえじゃねえかってことになるわけです。だ、この中学時代に期待値上がりすぎちゃったことにより、え、がっかりされるのを恐れる、あまり、これ自然なことですね、本人の責任じゃないですけど、でもいろんな行動に少し、え、躊躇が生まれたりですね、リスクが取れなかったり、負けそうな試合はま、出たくなくなったり、え、そもそも競技時代が楽しくなくなったりって、そういうことが起きていって、ま、結果として競技力が落ちちゃうということがあると思います。3つ目は結構私は同世代にいましたけどね、トップ選手はこのプレッシャー感じてる人多かった印象があります。私もそうでしたけど。ま、そんなところかなと思います。

で、これらをじゃ防ぐにはどうすればいいかっていうと、もう私はシンプルにですね、中学時代は楽しい、好きだ、え、面白い、友達と一緒にやるのがいいとか、ま、こういうこ、感情以外を生み出さなくていいと思うんですね。もうちょっと過激に言っちゃうと、中学時代から真面目になるなっていうことですね。本気になりすぎると、あの、どうしてもモードに入っちゃうので。で、本人もそうだし、本人が本気になりそうだったら周りはふざけておく。周りが本気になりそうだったらにはふざけると。ま、それ難しいんですけどね。公事、少なくとも、ま、高が中学校ですから、その本気にならないでいるってことはとっても重要で、え、ですね、ま、難しいのはほとんどの指導者の方も親、ま、親子さんは特にですけど、あの能力を持つ人間、持つのは初めてなんですね、大体の場合。だからどうしてもよくわかんなくなるんですけど、ま、トータルで見てみると、ま、大体落ち着くとこに落ち着くので、あんまり興奮しすぎないで、なるようになるっていう構えを取るのが私はいいかなと思います。何よりスポーツは楽しくやるもんだというのを大事にして欲しいなと思います。

はい、こちら質問コーナーは皆さんの質問でですね、え、成り立ってますので、何か質問があればどしどしこちらにいただければと思います。